歯周病は国民病
現代の日本には、がんや糖尿病など国民病とよばれる病気がありますが、老後の生活の質を著しく劣化させる歯周病も、国民病と形容されることがあります。
厚生労働省が6年に1回行っている歯科疾患実態調査(平成23年)によると、働き盛りの年齢層(35歳から69歳)では、8割以上の方が歯周病所見を示すことがわかっています。
この調査ではまた、若年者でも20代で10人に1人、30代で5人に1人が、程度の差こそあれ、すでに歯周病を発症しており、歯ぐきのトラブルは中高年以降という認識の是正を迫っています。
これらの数字から推定すると、日本における歯周病患者数は推定で9400万人にのぼりますが、実際に治療を受けている患者さんはそのうちのわずか3%しかおらず、ほとんどの人が自身の歯周病に気づいていないか、気づいていても放置していることがわかります。
歯磨き粉や歯ブラシで有名なサンスターが2006年に行った調査によると、歯周病患者数の最も多い40代以降の方でも、約6割の方が、歯周病を自覚していないという怖い事実も浮かび上がっています。
ギネスブック(2001年版)には歯周病について次のような記述があります。
『全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。』
少しでも歯周病が気になる方、自分だけは大丈夫と根拠もなしに楽観している方、早めの歯科医院受診をお勧めいたします。
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