6/4~6/10は、「歯と口の健康週間」でした。
今年の標語は、『「おいしい」と「元気」を支える丈夫な歯』だそうです。
近年、予防歯科の重要性が叫ばれるようになり、定期的に歯科医院に検診に行かれる方も増えてきたようですが、しばらく歯科検診を受けていない方や、以前は定期検診で通院していたけど最近行ってない、という方も多いのではないでしょうか?
虫歯や歯周病になる前の予防はもちろん、一度治療が終わった後の再発予防も重要です。日頃のご家庭でのブラッシング(セルフケア)と定期的な歯科医院でのクリーニング(プロフェッショナルケア)が治療結果の予後を左右します。
歯周病治療を終えた後、長くメインテナンスを受け続け、良好な口腔内を維持している症例をご紹介します。
初診:2003年8月、59歳の男性
主訴:歯周病を治したい
診断名:広範型中等度慢性歯周炎
治療経過:①ブラッシング指導②スケーリング(歯石とり)③ルートプレーニング(汚染された歯根の滑沢化)④歯周外科治療(フラップ手術、GTR法)⑤補綴治療(被せ物)⑥メインテナンス(2004年から現在まで、3ヶ月に一度)
私が、大学病院勤務時代からの患者さんです。左下の写真が2003年の初診時、右下の写真が初診から13年後の2016年の口腔内写真です。
患者さん自身の丁寧なブラッシングと、歯科医院での定期的なメインテナンスにより、10年以上の長い間、1本の歯も失わずに健康なお口の状態を維持しています。8020(生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように80歳で20本以上の自分の歯を保とうというもの)達成は、間違い無いでしょう。

