歯周病はブラッシングで治る??
〜歯周基本治療 治療例①〜
歯周病の初期症状の一つに、歯を磨いた時の歯肉からの出血があります。
出血を怖がって歯ブラシを歯肉に当てないと、さらにプラーク(歯垢)がたまり、歯周病が悪化する…という悪循環に陥ることもあります。
歯周病の原因は、プラークやプラークが固まった歯石ですので、これらを口の中から取り除くことが歯周病治療の基本になります。この一連の治療過程を『歯周基本治療』といいます。歯周基本治療には、患者さん自身が行うセルフケア(ブラッシング)と、クリニックで歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルケア(スケーリング、ルートプレーニングなど)などがあり、このふたつが、歯周治療の成否を決める車の両輪のようなものといっても過言ではありません。
また、歯肉炎や軽度の歯周炎は、歯周基本治療のみで治ることが多いと言われています。
患者さん自身の熱心なブラッシングと、歯科医院でのスケーリング(歯石取り)とクリーニングにより良好な経過を辿っている症例を紹介させていただきます。
初診時:2011年11月、38歳の女性
主訴:上の前歯の歯肉から出血する。
診断名:限局型軽度慢性歯周炎
治療経過:①ブラッシング指導②スケーリング(歯石とり)③ルートプレーニング(汚染された歯根の滑沢化)④メインテナンス(治療終了後、2012年から3ヶ月おきに)
初診時、上の前歯の歯肉が赤く腫れていることがわかります(左下の写真、黄色い枠の中)。患者さんは、歯肉からの出血が怖く、歯ブラシが当てられないとのことでした。まず、毛先の細い柔らかめの歯ブラシを用いたブラッシング方法を指導し、患者さんのセルフケアが十分確立したのちに、スケーリングやルートプレーニングなどのプロフェッショナルケアを行いました。治療終了時の写真(中央の写真)を見ると、歯周基本治療のみで歯肉の腫れが引いたことが確認できます。患者さんが希望しなかったので、左上(写真向かって右側)の被せ物はそのままでメインテナンスを続けています。患者さん自身のプラークコントロールが良好なこともあり、治療終了後4年(右下の写真)を経過しても健康な歯肉を保っています。
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