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歯周組織再生療法 
〜エムドゲイン治療例⑤〜

歯周病が進行すると、歯を支える役目である骨などの歯周組織が失われ、歯が動揺し、最終的に歯が抜け落ちます。

一度失われた骨が自然に回復することは難しく(レントゲン上で回復したように見えることはありますが)、重度の骨の喪失を認める場合、再生療法が適応になります。

現在、再生療法の主流はエムドゲインや今年新発売になったリグロスですが、重度の骨の喪失の場合、これら単独では十分な効果を得ることが難しいことがあります。

そのような場合、人工の骨(骨補填材)や、骨のない部分を覆う人工の膜(GTR膜)などの材料を併用することがあります。

今回紹介させて頂くのは、エムドゲインの他にバイオオス(骨補填材)、バイオガイド(GTR膜)を併用し、抜歯寸前の歯の保存に成功した症例です。

 

初診:2016年6月、34歳の女性

主訴:下の前歯の歯肉が腫れた。

診断名:限局型重度慢性歯周炎

治療経過:①ブラッシング指導②スケーリング(歯石とり)③ルートプレーニング(汚染された歯根の滑沢化)④歯周外科治療(エムドゲインと人工骨、吸収性GTR膜を用いた再生療法)⑤メインテナンス(治療終了後3ヶ月に一度)

 

左下のレントゲン写真(初診時)を見ると、右下の犬歯の周囲の骨が、歯根の先端の方まで溶けてしまっているのがわかります(黄色い枠の中)。歯周ポケットは11 mm以上でした。抜歯の選択も十分考えられる中、患者さんの歯を残したいという希望もあり、歯周組織再生療法を行いました。エムドゲイン単独での再生は厳しいと考えられたため、人工の骨(バイオオス:厚労省認可の人工骨)と、骨がなくなった部分を覆う膜(GTR膜:バイオガイド)を補助的に使用しています。

右下のレントゲン写真(術後1年経過時)を初診時と比較すると、失われた骨が大幅に回復しているのが認められます(黄色い枠の中)。まだ短期間ではありますが、歯周ポケットも3 mm以下で安定しています。

他院で重度の歯周病で抜歯と診断された方、ぜひ一度当院までお越しください。曳舟デンタルクリニックでは、最新の再生療法を行い、可能な限り歯を保存し、抜かずに治す治療を行なっています。