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若い人の歯周病(侵襲性歯周炎)

歯周病といえば、中高年以降の病気と思いがちですが、実は10代〜20代の若い人でも深刻な歯周病に悩まされている方がいらっしゃいます。

この若年者で発症する歯周病を侵襲性歯周炎(以前は若年性歯周炎ともいいました)といい、慢性歯周炎(いわゆる歯周病)とは異なった病態を示します。

侵襲性歯周炎の特徴として以下のものが挙げられます。

進行が早い:慢性歯周炎は数年単位でゆっくりと進行するのに対し、急速に進行するため、早期の治療介入が必要となります。

プラークの付着量と関係しない:慢性歯周炎ではプラーク(歯垢)を主原因とします。一方、侵襲性歯周炎ではプラークの付着が少ない(ブラッシングがきちんと出来ている)にも関わらず、歯周組織の破壊が認められます。

家族内発現を認める:特定の家族や家系で高頻度に発症するといわれています。

限局型の侵襲性歯周炎では、前歯と第一大臼歯で骨吸収(骨が溶けること)を認める。

10歳から30歳代で発症する。                    

日本人の発症率は1000人~2000人に1人:人種によって差があり、アフリカ系の人の発症率は高い(アフリカ系イスラエル人ではなんと、10人に1人が発症すると言われています)。

 

侵襲性歯周炎は急速に進行するため、様子を見ているとわずかな期間で骨が溶けてしまうことがあります。そのため、なるべく早期に、外科治療などを視野に入れた積極的な歯周病治療が必要になってきます。未だにわかっていないところも多いこの病気ですが、たとえ若い方でも、少しでも歯肉に異常を感じたら、歯周病専門医の受診をお勧めいたします。